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口腔インプラントセンター

デジタル技術を活用した口腔インプラント治療

口腔インプラント治療は顎骨(がくこつ)にインプラント体(人工歯根)を埋め入れるために、治療の前には口腔の診察や全身の健康状態の検査とともに、X線検査、CT検査が必須になっています。

この顎骨のCTデータをもとに専用のPCシミュレーションソフトによって埋入設計を行います(図)。

図 CTデータをもとにシミュレーションによる埋入設計

骨の量が少ない場合には、骨移植や人工骨補填材(じんこうこつほてんざい)で骨を造成する方法も計画します。そして、作成した埋入設計データから3Dプリンターを用いて埋入手術用ガイドを製作し、正確な手術を実現しています。

歯冠部(歯の見えている部分)の製作に関しても、従来は口の中で固まる材料(印象材)を用いて型取りをして石膏模型を製作し、その模型上で歯冠部の装置を手作りする方法でしたが、近年では口腔内スキャナーによる光学印象が用いられています。得られた画像データをもとにPC上で歯冠部をデザインし、作成したデータ通りに歯冠材料のブロック材から削り出すこと(CAD/CAM:コンピューター・エイディッド・デザイン/マニュファクチャリング)で製作しています。

このように、口腔インプラント治療はデジタル技術が積極的に活用される治療となっています。

執筆者

口腔インプラントセンター センター長・病院教授 友竹 偉則

※執筆者の所属・役職は書籍発刊時(2024年3月)のものです。

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